多読とTOEICの点数との関係について

SSSの掲示板で話題が盛り上がっていたのですが、文章で表現するのが面倒くさいので(表現力が足りないだけですが)、絵を描いてみました。 前提 ・TOEICの点数が高くても英語ができるとは限らないが、英語ができる人はTOEICの点数が高い ・大量のインプットだ…

fluency over accuracy 正確さよりもまずは使ってみる

伝統的な英語教育では、正確さを追求し、やれ三単現のSがないであるとか、例外的な文法事項であるとかを授業でも教え、テストにも出題してきました。 受験で選抜するための材料としての英語という教科の位置付けであれば理解できないでもないですが、最近の…

意味領域がどんどん拡がる

外国語にたくさん触れるに連れて、意味の領域が拡がっていったり、はっきりしたりしていきます。 hot という単語は、熱いと暑いだけだと思っていたら、イギリスで辛い食べ物を表すのに hot と使っているのを聞いてびっくりしました。 その瞬間、hot の意味領…

単語の意味領域 英和辞典か英英辞典か

生まれて初めて犬を見て(柴犬だったとしましょうか)、親に「これが犬だよ」と教わって、その後にこんどはセントバーナードを見て、「これも犬だよ」と言われ、さらにはチワワやダックスフンドを見て「これも犬だよ」と言われ。 でもオオカミは違うと言われ、…

英語を英語のまま

外国語を使う時には日本語とは別のフィルターが必要になると書きました。 英語を英語のまま理解すると言う時には、英語で表されたメッセージを英語のフィルターを通して取り込んでイメージを再構築するということになります。 これが、英語を習いたての時は…

心太突器(ところてん突器)

同じ虹を見ても、七色に表現したり、六色に表現したり、二色に表現したり。 これは喩えるならば、ところてんを押し出そうとする時に、出て来るところの網の目が7つに切れているか、6つに切れているか、2つに切れているかというようなことでしょう。 外国…

日本語と外国語の単語の意味は一対一対応していない

先日の「虹は何色」というような事件が、中学で英語を習い始めて早々にありました。 「hat」という単語がまず出てきて、「帽子」と訳したのですが、しばらくすると「cap」という単画が出てきて、こちらも「帽子」と訳されました。 「一つのものに二つの単語…

虹は何色(なんしょく)?

少し間が開きました。虹をどう描こうかと悩んでいたのですが、結局パッとしません。 虹にはいくつの色があるでしょう。 七色? 六色? 二色? 実際には赤外線から紫外線までの間の連続して変化する色の帯には無数の色があるわけですが、虹は七色だと思ってみ…

複数言語間で訳す場合、いくつの能力が必要か

英語の勉強をしている時に、英文和訳はまあまあ出来るが、和文英訳はなかなか上手くいかないという感覚を持ったことがあると思います。 ということは、英日翻訳と日英翻訳は別の能力が必要であると。 何年か前にYahooの掲示板で以下のような記述があって、し…

四技能とインプット・アウトプット

外国語能力を語る時に、四技能(読む・聞く・書く・話す)に分けて語られることが多いです。 これが正しいかどうかは、そのうち検討することとして、とりあえずは分かりやすいのでこのままで。 では、その四技能とインプット・アウトプットとの関係はどうなる…

インプットとアウトプット

今日もモヤモヤっとしたグラフです。 読めても書けない漢字があったり、見聞きして分かるが自分では使えない語彙や言い回しがあることからも分かるように、インプット能力はアウトプット能力より必ず大きくなります。 語彙に限定して言えば学習初期に於いて…

外国語を学ぶと日本語が伸びる

外国語を知らない人は、自国語を知らない Wer fremde Sprachen nicht kennt, weiß nichts von seiner eigenen. とゲーテが言ったらしいですが、確かに外国語を学んだことで日本語の力も伸びたような気がしています。 語学力の定義がモヤモヤしている状況なの…

外国語能力は母語能力を超えられるか

前回と同じようなグラフですが、X軸を母語(我々であれば日本語)、Y軸を外国語としています。 外国語学習本の多くの本で、「外国語能力はその人の母語の能力を超えることはできない」と書かれているのを見かけますが、その根拠が書かれているものにはお目にか…

バイリンガルについて

バイリンガルについてのイメージをグラフにしてみました。 AとBがそれぞれ英語と日本語の完璧ネイティブだとすると、Cという点が完璧日英バイリンガルとなります。 ただ、そもそも完璧バイリンガルはいないと言われていて、(いても構わないのですけれど)どち…